男の秘密 -繋がる未来-
暫く歩いていると、今まで何も無かった筈の景色に人影が見えたので、人影に向って進む事にした。
後姿の二人の男女が楽しそうに話しているのが聞こえてきた。
「可愛いわね。」
「あぁ、目元は君によく似ている」
「口元は貴方ね」
『何か楽しそうな夢なのかしら?』
そっと近づいて行くと、小さな子供を抱いた男性と、それに寄り添う女性だった。
「あの・・」
思い切って声をかけると、ちょっとビックリしたようで、一瞬動きが止まったが、ゆっくりとこちらを振返った。
「?!」
「あら、可愛いお嬢さんね」
優が驚いた表情をしている中、女性は柔らかい笑みを浮かべながらそう話した。