同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
「みちる」
「ん?」
「……キスしていい?」
「え、だって、みんなが見て――」
形式上聞いてはみたけど、みちるが返事を言う前に俺の身体は動いていた。
ただ触れるだけのキスだけど、どうしても、今したくて……我慢ができなかった。
「きゃー! ちゅーだ! けっこんだ!」
誰より先に声を上げた愛咲ちゃんぱちぱち拍手をしてくれて、大人たちもそれに続いて拍手を送ってくれる。
その中にはウィルもいて、“負けたよ”というような苦笑を浮かべて手を叩いていた。
そんな温かい雰囲気のなか、みちるが照れくさそうにつぶやく。
「なんか……ちょっとした結婚式みたいだね」
「だな。いい思い出ができた」
「……うん。私も」
満点の星空に響く、仲間の笑い声。
爽やかな潮風が運んでくる、ちょっと焦げた肉の香り。
そしてきみの弾ける笑顔を、俺はこの先もずっと忘れない。
絶対に、幸せになろうな、みちる――。
同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
これにて完全完結


