ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に
「お、おお、お願いしますっ!」
また吃ってしまった。
二人はニッコリと微笑んで、嬉しそうに顔を寄せてきた。
「任せて任せて♡」
「どんな浴衣着たい!?」
涙が出そうなくらいホッとする。
この二人に出会えて、私はホントに幸せ者だ。
シェイクを飲み終えて近場にあるデパートの着物売り場へ三人で向かった。
いろんな色柄の中から選んだ浴衣は、二人が私に一番似合うと言ったものだった。
「今度はあの下駄にも合うよ」
真綾が笑って言う。
「怒っても投げ付けちゃダメよ」
聖が面白そうに諭した。
「うん。もうしないよ。そんなこと」
期待に胸が膨らんでく。
自分らしい浴衣が着れることがこんなに嬉しいなんて。
(谷口は何て言うだろう……)
そもそも、私だと気づいてくれる?
気づいたら何て言う?
何を言ってもいいけど、ショックだけは受けないで欲しい。
「ほら、次はメイク行くよ」
「1階にレッツゴー!」
化粧品売り場で燥ぎながらルージュやグロスを選んだ。
売り場のお姉さんの冷めた目線も気にせず、二人はいつも以上に気合を入れてくれた。
「レッドだけはやめよう。浴衣にも蛍にも合わない」
「そうなるとオレンジもナシね」
楽しそうに言い合う二人に感謝した。
4年前の入社式の日も、同じように二人が私の隣にいてくれたことを思い出した。
また吃ってしまった。
二人はニッコリと微笑んで、嬉しそうに顔を寄せてきた。
「任せて任せて♡」
「どんな浴衣着たい!?」
涙が出そうなくらいホッとする。
この二人に出会えて、私はホントに幸せ者だ。
シェイクを飲み終えて近場にあるデパートの着物売り場へ三人で向かった。
いろんな色柄の中から選んだ浴衣は、二人が私に一番似合うと言ったものだった。
「今度はあの下駄にも合うよ」
真綾が笑って言う。
「怒っても投げ付けちゃダメよ」
聖が面白そうに諭した。
「うん。もうしないよ。そんなこと」
期待に胸が膨らんでく。
自分らしい浴衣が着れることがこんなに嬉しいなんて。
(谷口は何て言うだろう……)
そもそも、私だと気づいてくれる?
気づいたら何て言う?
何を言ってもいいけど、ショックだけは受けないで欲しい。
「ほら、次はメイク行くよ」
「1階にレッツゴー!」
化粧品売り場で燥ぎながらルージュやグロスを選んだ。
売り場のお姉さんの冷めた目線も気にせず、二人はいつも以上に気合を入れてくれた。
「レッドだけはやめよう。浴衣にも蛍にも合わない」
「そうなるとオレンジもナシね」
楽しそうに言い合う二人に感謝した。
4年前の入社式の日も、同じように二人が私の隣にいてくれたことを思い出した。