嘘つき系恋心
「お待たせしました...。」
「ん?あら、ありがとう。ごめんなさいね、私酔ってたみたいで。改めて、久しぶりね杏也。」
「はい。お久しぶりです。...て、その呼び方なんですね。」
笑いながらテーブルに料理を並べていく。
「慣れとかないとと思ってね。それにしても、さすがとしか思えないわ...。凄い美味しそう...っ。」
「そんな。由香さんが教えてくれたおかげですよ。あ、お酒持ってきますね!できるだけ消化したくて.....!」
すると、嬉しそうにニコッと笑う由香。まるで我が子が入学する時のように優しく、暖かい陽だまりのように。
「明日から私の学校に来るのね...。ちょっとばかり心配だけれど杏也なら大歓迎だわ。」