竜宮城に帰りたい。



*****



「いつまで泣いとるんや。」


「うっ、…だって、止まらなくて…」



かれこれ10分くらい泣き続けているけど、

なんか次から次へと感情が生まれてきて、

涙が止まらない。



私もいい加減泣き疲れた。




「なぁ~、澪」


「っ、…何っ…」


「キスしてええ?」














「!!!!は!!!!?」




一瞬フリーズしちゃったよ。


おかげで涙も止まったけどさ。



「なんで…?」


「なんかしたくなった。」


「……。

だ、ダメ…って言ったら…」


「うーん…」



今度は晴が、考えるポーズのままフリーズした。



「……やっぱダメ。」


「あ?なんでな。」


「晴、私のこと好きじゃないでしょ…?」



晴は冷静な顔をして、私の瞳を覗いた。



その見透かすような目に、私の考えがバレてるのかもしれないと不安になる。



私の、ただ晴に好きだと言われたいっていう願望が…。





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