朝焼け
晃の部屋に入るなり、由美が着替えるから男は出て行けと言う。



俺は素直に従うが、何故か晃が動かない。



…結局、由美に睨まれて淋しそうな顔をしながら俺と一緒に部屋を出たが。



今がチャンスだ、頑張ったぞ、って報告しよう。


…と思ったけど、どう切り出せばいいのか悩んでたら、晃の方から


「んで、昨日はどーだったワケ?
朝の悪魔がどーとか、って何?」



と、聞いて来てくれた。



よくぞ聞いてくれた、とかくかくしかじかと手短に話すと、


「な、何ぃ~~?!」

と大声を上げる。



と、同時に部屋の中からも


「ハァ~~?!」

と、由美の声がした。


俺は晃に向かって


「静かにしろよ!!
…まぁ、部屋の中も同じ事が話題になってるみたいだけど」



「ゴメン。
えっと…キスくらいは…したんだよな?」


「うん。起きた時薫が目の前に居たから、抱き締めて、頬に…」



と言うと、



「ヌルい!!」


と言われた。

その時、部屋のドアが開き、薫が出て来て、由美が俺達2人を呼んでると言った。
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