風便り〜大切なあなたへ〜
隣に、守屋くんがいてくれるだけで安心する。
幸せな、気持ちになる。
「昨日のあいつ」
「え?」
穏やかな沈黙を破って、守屋くんは言った。
「ただの、昔の知り合いだからな。俺、お前のこと、たぶらかそうなんて、思ってねえからな」
「・・うん」
嬉しかった。
わざわざ、それを言いに来てくれたのかな?
自然と頬が緩んだ。
守屋くんの、一つ一つの言葉が、すごく嬉しい。
心が暖かくなる。
「なに、笑ってんだよ」
「・・・私ね、嬉しいんだ、守屋くんと出会えて」
そう笑顔で、守屋くんに言った。
守屋くんは、下を向いて、草をむしりだした。
嘘じゃないよ。
本当に、守屋くんに出会えてよかったと思ってる。
想像してた人と、全然違ったよ。
口は悪いけど、ぶっきら棒だけど、ちゃんと温かい心を持った人だよ。
みんなも、守屋くんに会ってほしいな。
「・・俺、去年、怪我したんだ」
「え・・?」
草をむしりながら、声のトーンを下げ、守屋くんは、小さな声で話し出した。
「俺、サッカー部に入ってて、こんな俺でも、期待されてたんだよ」
この前、風香ちゃんが言っていたことを思い出した。
怪我して、部活辞めて、荒れだした、って言ってた・・。