風便り〜大切なあなたへ〜





・・今の先生なら、信用できる。


守屋くんのために、泣いてくれてるんだもん・・。

守屋くんと、ちゃんと向き合いたいって言ってくれてる・・。

・・きっと今の先生なら、守屋くんを助けてあげられる。



「・・先生」


「ん?」



先生は、涙を拭いながら、返事をした。


・・・今の先生なら、きっと大丈夫。



「守屋くんと・・土手で、会いました」



言った・・・。

・・もう、守屋くんに会えなくなるかもしれない。

・・だけど、このままで、いいはずがない。



「小林・・・ありがとな」



そう言って先生は、また私の頭を撫でてくれた。

それと同時に、チャイムが鳴った。

先生は、私に教室に入るように促すと、いつもの爽やかな笑顔で、ホームルームを始めた。


先生は、守屋くんのために、一歩を踏み出した。

守屋くんもちゃんと、先生と向き合ってほしい・・。


きっと守屋くんは、最初は先生に、反抗するかもしれない。

あの場所を教えた私を、怒るかもしれない・・。

・・嫌われるかもしれない。


だけど、また二人が一緒に笑い合える、そんな日がきてくれることを、私は信じてる。


だから、守屋くんも逃げないで、先生と向き合ってほしい。





< 29 / 273 >

この作品をシェア

pagetop