風便り〜大切なあなたへ〜
守屋くんが、泣いたあの日から、一週間が過ぎた。
私の心は、淋しさに満ちていた・・。
守屋くんは、この一週間、学校にも、土手にも来なかった。
私は、守屋くんに会いたくてしかたなかった・・。
どうしようもなく、守屋くんに会いたい・・・。
教室の前まで来ると、教室の中がざわついていた。
・・・なんだろう?
私はドアから中を覗き込んだ。
私の隣の席に、黒髪の男の人が座っていた。
顔を机に伏せているけど、
髪が、黒くなっているけど、
そこにいたのは間違いなく、
守屋くんだった。
・・・私は自分の目をこすった。
幻じゃない。
幻覚じゃない。
守屋くんだ・・・。
守屋くんが、学校にきてる・・・。
嬉しくて、泣きそうになった。
私は涙をこらえ、自分の席にカバンを置いた。
隣を見ると、優しい顔をした守屋くんと、目があった。
「おはよう」
そう言って、守屋くんは、にっこり微笑んだ。
心臓が、大きく跳ねた。
身体中の血液が、顔に集まっていく。
声が、震えた、
「お、おはよう・・・」
私は、自分の席に座り、隣をみた。
・・・また、守屋くんと目があった。
びっくりして、前を向き、また横を見た。
「お前、面白いことするなよ」
そう言って、守屋くんは笑った。
・・・守屋くんが、笑った。
やっぱり、印象的な笑顔だった。