風便り〜大切なあなたへ〜





守屋くんの、熱い息づかいが、耳の横から聞こえてくる。

守屋くんの、心臓の音が聞こえてくる。

きっと私の心臓の音も、守屋くんに届いてる・・・。



「・・・お前が、好きだ」



熱い吐息が、守屋くんの囁いた言葉と一緒に、私の耳に届いた。

私の心臓は、今までにないくらい早く動いていた。



「お前が、好きだ」



追い打ちをかけるように、守屋くんはもう一度囁いた。


・・信じられない。

守屋くんが、私を好き・・?

嘘じゃないよね・・?

聞き間違えじゃないよね・・?

・・・私も、守屋くんのこと、好きだよ。

大好きだよ・・・。



「なにか言えよ」



守屋くんが不安そうな声で言った。



「・・うん・・・私も、好きだよ」



言っちゃった・・・。

私、言っちゃった・・。

守屋くんに、守屋くんのことが好きって・・・。



「・・・」


「・・・」



そのあと守屋くんは、なにも言わなかった。

私も、なにも言わなかった。

だけど、守屋くんは、ぎゅっと私を抱きしめてくれた。

私も、守屋くんをぎゅっと抱きしめた。


目を閉じた。

いろんな音が聞こえてきた。

川のせせらぎ。

風で揺れる、草木の音。

どこからか聞こえる、電車の音。

心地いい、守屋くんの鼓動。


・・私、幸せだ。

こんな幸せ、今まで感じたことないよ・・。





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