風便り〜大切なあなたへ〜





「あれー?大和じゃん!学校きてたの?」



玄関で、この前会ったギャルっぽい女の人が、守屋くんを見つけて、近寄ってきた。


この人と、守屋くん、どういう関係なのかな・・・。

すごく気になった・・。


だけど、守屋くんに嫌われたくないから、私は聞かないことにした。



「うっせえな、もう帰るんだよ」


「あれー?この前の子じゃん?手なんて繋いじゃって、うけるー」



そう言って、女の人はケラケラ笑い出した。


・・・。

私は恥ずかしくなり、守屋くんから離れようとした。



「悪いかよ、付き合ってたら当たり前だろ」


「え・・?」



びっくりして、私は、守屋くんを見た。

守屋くんの口から、こんな言葉が聞けるなんて・・・。



「なんだよ?」


「ううん・・・なんでもない」



嬉しい・・。

私たち、本当に付き合ってるんだ・・。


目頭が熱くなっていく。

ダメ、泣いちゃダメ・・・。


出てこようとする涙を、必死で我慢した。



「うっそー!あの大和がー?どうせ遊びでしょ?」


「うるせえな、俺は本気なんだよ、邪魔すんな。行くぞ」



そう言って、守屋くんは、また私の手を強引に引いた。


守屋くん。

どうしよう・・。

私、嬉しすぎて死んじゃうよ・・・。


・・・だけど、少し、女の人の言葉が気になった。

あの大和がって言ってた・・・。

名前呼びなのも気になるけど、昔の守屋くんってどういう人だったのかな・・・?

すごく、気になる・・・。





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