風便り〜大切なあなたへ〜





「俺も行く」


「え!?い、いいよ、大丈夫だから、ここで待ってて?」



そう私が言うと、守屋くんは、不機嫌そうな顔をした。


さすがに女子トイレだし・・・。



「私もトイレ行く!守屋くんはついてこないでよね」



困っていた私に、風香ちゃんが言った。



「うっせえな、わかったよ」



守屋くんは、ぶっきら棒に言った。

きっと、私のこと心配してくれてるんだね。

ありがとう・・。

でも、本当に大丈夫だよ・・?


風香ちゃんと、トイレから戻ろうとしてた時、女子トイレの前で、小野先生に声をかけられた。



「なんだ?二人して連れションか?」


「先生、さいてー」



風香ちゃんの言葉に先生は笑った。



「悪い、悪い、冗談だよ」


「女子にそういう冗談は、ダメですよー?」



風香ちゃんは、頬を膨らませながら言った。

風香ちゃん、可愛いなー。



「小林も、そういう冗談は、嫌いか?」


「え!・・あ、はい」



急に、話を振られ、びっくりした。



「あ、そうだ小林、お前ノート出してないだろ?」


「え?」



ノート?

授業で書いたノートなら、ちゃんと提出したはずだけど・・。



「ちゃんと、出しましたよ?」


「おかしいな、お前のだけないんだよ・・・ちょっと、探すの手伝ってくれないか?」


「え?」


「すぐだから」


「真子ちゃん、私、守屋くんに伝えとくから、探してきなよ!無いと困るでしょ?」


「うん・・」



そう言って、風香ちゃんは教室に戻っていった。




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