風便り〜大切なあなたへ〜
「守屋くん・・ごめんなさっ・・私・・」
「もういいから、今はなにも言うな」
きっと守屋くんは気づいてる。
先生が、私になにをしたか・・。
先生に触られたところ、全部が気持ち悪い・・。
私は必死に、口をこすった。
だけど、先生に触れられた感触はとれなかった。
また涙が溢れてきた。
どうして・・。
どうしてとれないの・・?
「真子、そんなにこするな、腫れるだろ」
「だって・・気持ち悪い・・」
「・・・くそっ」
そう言って、守屋くんは、私の顎を持ち上げて、優しくキスをした。
きっと、時間にしたら短かったけど、私には長く感じた。
先生とは違う、気持ちのいいキスだった。
びっくりして、私は守屋くんを見た。
「・・ごめん、もっと大事に取っておきたかったけど、あんな奴に奪われて後悔してる」
そう言って、守屋くんは強く私を抱きしめた。
守屋くん・・。
「守屋くん・・もう一回して・・?」
「え?」
「・・守屋くんのキスで、先生との・・なくしてほしい・・・」
「真子・・」
そう言って、守屋くんは再び、私の唇に触れた。
少し強引で、溺れそうなキスだった。
唇が痺れて、守屋くんだけの感触が残った。
「・・ありがとう、守屋くん」
「・・・」
さっきまで、守屋くんが怖かったけど、もう怖くない。
大和・・・。
急に守屋くんの名前が呼びたくなった。
声に出して、言いたくなった・・。
「大和・・・」
「真子・・」
守屋くんは、また強く私を抱きしめた。
守屋くんの腕の中、私は守屋くんにしがみついて泣いた。
先生とこのと全て、忘れたかった・・。