風便り〜大切なあなたへ〜





「あ、今週の日曜、暇か?」


「え?」



守屋くんと別れる時、守屋くんが何かを思い出したように、振り返って聞いてきた。



「暇だったら、どっか行くか?」


「え!」



急なお誘いに、私はびっくりした。



「・・ダメか?」



少し、淋しそうな守屋くんの声。



「い、いいよ!行く」


「・・ありがとう、じゃあまた連絡する」



そう言って、守屋くんは帰っていった。


どうしよう・・。

これって、デートのお誘いだよね・・?


嬉しかった。

今日は木曜日だから、あと三日。

守屋くんとの、初めてのデート。

私は今まで、デートなんてしたことがなかったから、初めてのデートの相手が守屋くんで嬉しかった。


私は舞い上がっていたけど、デートは日曜日。

明日は金曜日。

嫌でも先生に会わなくちゃいけない。

そんなことすら、忘れていた。


その日の夜、守屋くんからメールが来た。



『どこ行きたいか、決めとけよ』



短いメールだったけど、私は幸せだった。

心が暖かかった。

守屋くん、ありがとう。



『うん』



そう送って、私は自分の返事の方が短いことに気がついた。

こんな些細なことが、とてもおかしかった。


守屋くんと出会って、

守屋くんを好きになって、

好きになってもらえて、

私、幸せだね・・。


改めて、そう感じた。


日曜日が楽しみだな・・。





< 66 / 273 >

この作品をシェア

pagetop