風便り〜大切なあなたへ〜
たくさんの人、人、人。
遊園地について、入場券を買うのに30分くらい並んだ。
やっぱり、休日の遊園地は人が多い・・。
守屋くんを見ると、人の多さに少しイラついているようだった。
「悪い。結構待つけど、お前大丈夫か?」
そう言って守屋くんは私の顔を覗き込んだ。
守屋くんが気遣ってくれるだけで、私は嬉しかった。
守屋くんと一緒なら、いくらでも待てるよ。
「うん、大丈夫だよ」
そう言って、私は微笑んだ。
「辛くなったら、言えよ?」
「うん、ありがとう・・大和も辛くなったら、言ってね?」
「俺はこれくらい、なんでもねえよ」
そうぶっきら棒に言うと、守屋くんは軽く頭を掻いた。
強がってる守屋くんも、好きだよ。
私は自然と頬が緩んだ。
「なに笑ってんだよ」
「笑ってないよ」
そう言ったけど、本当は守屋くんが可愛くて、少し笑った。
入場券を買って中に入ると、やっぱりすごい人だった。
私は、入り口で貰ったパンフレットを広げ、守屋くんを見た。
「どこ行く?」
「決めてねえのかよ、考えとけって言っただろ?」
一応考えたけど、私一人できてるんじゃないんだよ・・?
守屋くんと一緒に楽しみたい・・。
「ちゃんと考えたけど・・大和と一緒に楽しみたいから、大和と一緒に決めたい」
「・・・わかったよ」
守屋くんはぶっきら棒にそう言うと、パンフレットを覗き込んだ。
そんな些細な仕草にも、胸が高鳴った。
「最初だし、軽いやつから行くか?」
「うん」
そう言うと、守屋くんは私の手を取り歩き出した。
きっと、守屋くんは絶叫マシンのことを言ってるんだよね・・?
ちょっと怖いけど、守屋くんが一緒なら、私頑張るよ・・。