風便り〜大切なあなたへ〜





ふと、守屋くんが私から離れた。

少し淋しくなって、私は守屋くんを見た。



「そんな顔すんなよ」



守屋くんはぶっきら棒に言うと、私から視線をそらした。


私、なにか悪いことしたかな・・。



「これ以上すると、我慢できなくなる」


「・・・」



私は守屋くんの言っている意味を理解して、みるみる顔が赤くなっていくのが自分でもわかった。



「だから、そんな顔すんじゃねえって・・」


「そんなこと言われたって・・大和が大好きなんだもん・・」



そう言うと、私は俯いた。


守屋くんが大好きなんだよ・・。

体中からその想いが溢れて、止まらないんだよ・・。

顔が赤くなるのも仕方ないよ・・。

だって、自分ではどうしようもないくらい、守屋くんが好きなんだもん・・。



「これで、我慢して」



そう言うと守屋くんは、優しく私を抱きしめた。

守屋くんの心臓の鼓動が伝わってきた。

熱い吐息も、耳に感じた・・。



「最高の、誕生日プレゼントありがとう」



守屋くんは、優しい声で囁いた。


・・・誕生日プレゼント?

誕生日・・?



「誕生日!?」



私はびっくりして、守屋くんから離れた。

守屋くんは急に私が離れて淋しかったのか、再び私を抱きしめた。



「誕生日だなんて、聞いてないよ!」


「だって、言ってねえもん」



そう言うと守屋くんは、小さく笑った。


私、なにも用意してない・・。


誕生日って知ってたら、ちゃんとプレゼント用意した。

もっと守屋くんが楽しめるように頑張った・・。

それどころか、誕生日の人にデート代だしてもらって、私、最低だ・・。



「なんもいらねえよ」



守屋くんは、私から何か感じ取ったのか、ぶっきら棒に言った。



「お前がそばにいてくれるだけで、俺は他には何もいらねえんだよ」


「・・でも・・」





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