風便り〜大切なあなたへ〜
「守屋くん・・・」
「聞こえねえ」
「・・大和・・」
守屋くんは、私の頭を優しく撫でた。
守屋くん・・。
守屋くんが、そう言ってくれるのは嬉しいけど、やっぱりダメだよ・・。
私は、いたたまれない気持ちで守屋くんを見ると、守屋くんは寂しそうに微笑んだ。
「・・んな顔すんなよ」
「だって・・」
そう言って私は俯いた。
守屋くんの寂しそうな顔を見て、少し胸が締めつけられた。
守屋くんに、こんな顔させたいわけじゃないのに・・。
「俺が出してえんだよ。それだけお前のことが好きなんだよ」
「・・・」
「わかったか?」
守屋くんは私に諭すように言うと、優しく微笑んだ。
「・・・うん」
私はまだ納得できなかったけど、ここまで守屋くんが言ってくれてるのに、もう何も言えなかった。
それから、守屋くんとお揃いのストラップを買った
。
シンプルなデザインのクローバー。
二人で携帯につけて、嬉しくて心が暖かくなった。
守屋くんは、ずっと犬のぬいぐるみを手に取って見てたけど、結局それは買わなかった。
・・あのぬいぐるみ、欲しかったのかな?
守屋くんが、ぬいぐるみに興味があるなんて意外だったけど、犬のぬいぐるみを手に取って見ていた守屋くんは、可愛かった。
そんな守屋くんに、私は自然と頬が緩んだ。
「もう欲しい物はないか?」
「うん、ありがとう大和」
そう言って私は守屋くんに微笑んだ。
守屋くんは頭を軽くかいて、私から視線をそらした。
本当は、風香ちゃんたちにお土産を買って帰りたかったけど、これ以上、守屋くんに出してもらうのは悪いからね・・。
「・・じゃあ、そろそろ帰るか」
「・・うん」
本当は、まだ帰りたくなかった。
夢のような時間を終わらせたくなかった・・。
もっともっと、ずっと一緒に、守屋くんといたかった・・。