風便り〜大切なあなたへ〜
「・・大和」
「あ?」
出口のゲートの前で、私は立ち止まった。
やっぱり、どうしても欲しい物がある・・。
だけど、それだけは自分で買いたかった。
「ごめん、ちょっとトイレ行ってくる・・」
「・・おう、ついて行こうか?」
「ううん、すぐそこだからここで待ってて?」
そう言って、私は急いでさっきのショップに向かった。
どうしても、あのぬいぐるみが欲しかった。
守屋くんがあんなにずっと見てたんだから、きっと欲しかったはず・・。
それだけじゃ物足りないかもしれないけど、どうしても守屋くんにプレゼントしてあげたかった。
「ありがとうございます」
私は商品を受け取ると、大事にカバンの中に入れた。
サプライズプレゼントにしたいから、見つからないように気をつけないとね・・。
出口のゲート付近で、守屋くんを見つけると、私は走って守屋くんに駆け寄った。
「遅かったな」
守屋くんは、不機嫌そうな顔で私の手を握った。
「・・ごめんね?」
私は守屋くんを怒らせたんじゃないかと、不安になって守屋くんを見た。
「冗談だよ」
そう言って、守屋くんは悪戯っぽく笑った。
この笑顔も好きだな・・。
トクンと胸が高鳴った。
私は守屋くんの手をぎゅっと握って、守屋くんの手の甲にキスをした。
「・・なにしてんだよ」
「守屋くん、大好きだよ」
私が笑顔でそう言うと、守屋くんの顔が赤くなったのがわかった。
「き、聞こえねえよ・・」
「大和、大好きだよ」
「・・・」
もう一度笑顔で言うと、守屋くんの手に力が入った。
守屋くんは照れているようだった。
守屋くん、可愛い・・。