潮風とともに
ゲートをくぐって搭乗口まで行くと、まだ機内への案内は始まっていなくて、近くのソファに座って待つことにした。
「さっきゲートで何て言ったの??」
「内緒。」
えぇーと残念そうな美穂。
「私も英語頑張らないとなー
ホテルを、経営してる人に嫁ぐならさ。」
「んーそういうもん?でも、使えるに越したことはないよね。私でよかったら教えるよ。仕事の休みのときとか、いつでも連絡して。」
「っえ、いいの!よかったー!また予定見てから連絡するね!」
「あ、搭乗始まったね。いこっか。」
私たちは立ち上がって機内へと進んだ。
窓の外を眺める。
どこかでまだ二人は私たちを見送ってくれてるのかもしれないけど、姿を見ることはできない。
またすぐに会える。
それまで、仕事もフラも頑張って
少しでもまた、波瑠に惚れ直してもらいたい。
そう思っていると、飛行機は大阪に向けて飛び立った。