舞い散る桃蝶
story2



 




        ー翌日ー




目を開けると俺は眠っていたらしく
肩には布が掛かっており
そこに柚姫の姿がなかった事に慌ててしまった



襖を開けると桜の木に上っている
柚姫が俺に気づき、ほほえんだ



「お前…ビビらせんな」


柚「ここの桜…好きなんです」


「だからって何も羽織らずに
 行くこたねぇだろ」



そんな薄着で出てたらまた熱がでるに
決まってるってのに…
何を考えてんだこいつは…




柚「私は…人ではないですから」



そう言った柚姫の顔が悲しみに歪んだのを
俺は何故か見たくなかった。



「まずいいから下りてこい」


柚「わかりました」




そう言って降りてきた時の柚姫は
人とはお前ないほどゆっくりと
舞うようにして降りてきた。



柚「そういえば土方さん」


「なんだ?」


柚「この髪留めありがとうございます(ニコ」




 
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