俺たちの妹・3
「ふふふ。あ、これお口に合うか分からないけど、食べてください」

そう言ってたまご粥を運ぶ。

「みぃちゃん、ありがとう」

「私に出来る事はこれくらいだから……」

そう言って、お粥をひな兄に手渡して、部屋を出た。

あまり長居すると、後でひな兄のお小言がありそうだし、2人の時間を大切にして欲しいから……




由奈さんの体調が完全に良くなったのは、それから次の日。

ひな兄と葵からの許可も降りて、由奈さんとゆっくりお話をする事にした。

「由奈さん、もう大丈夫?」

「うん、お世話になりました。私1人だと心細かったと思うから、日向先生のお言葉に甘えて良かった」

「ふふ。ここには人手が余ってるからね」

「日向先生も葵くんもみぃちゃんも凄く良くしてくれて……ほんとにありがとう」


さて、そろそろ本題に行こうかな……

「ねぇねぇ、由奈さん」

「なぁに?」

「ひな兄はね、あまり恋愛得意じゃないんだ……それでも、由奈さんがいいと思ってくれてるなら、これからもうちに遊びに来て欲しいな」

ひな兄の気持ちを代弁して伝える。

「…………………え?………え〜‼︎」

驚く由奈さんに、私の特技を伝える。

「由奈さん知ってるでしょ。私、人の気持ち汲み取るの得意なんだ」

「日向先生には………」

「そんな勝手な事はしないよ」

それはやっちゃダメだよね……

「う〜ん………これから、私のお友達として遊びに来てくれたら嬉しいな」

「私でいいの?」

「もちろん、由奈さんがいいの」

「よろしくね、みぃちゃん」


由奈さんからいい答えをもらえて良かった。
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