拗らせ女子に 王子様の口づけを


「なぁ、すげえ男前来たな。営業の新しい主任だろ?爽やか王子だな」

後ろからツンツン背中をつつかれて小さい声で三矢が話しかけてきた。

ははっ。ここでも『王子』なのね。

「うちの三嶋課長は俺様王子だけど、タイプが違うな。でも、あーゆうのに限って結構腹黒だったりしそう。三嶋課長と張りそうだな」

あはははは、と楽しそうに分析し出す三矢に、腹黒はあんたもでしょっと言葉を返す。


「でも、三矢正解。奏ちゃん要領いいからね、腹黒いよー見た目爽やかだけどね」


うんうん。
と、うなずきながらヒソヒソ話していると朝礼が終わる。


「はっ?奏ちゃん?」

「じゃっ、ごめん三矢、私ちょっと話してくるから」

そう言って野々宮の方へ向かう沙織に、なんだ?と訝しげな視線を三矢が送る。

なんかちょっと嫌な予感がする。
三矢は野々宮と沙織を見てそう思った。
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