拗らせ女子に 王子様の口づけを
ーー『野々宮先輩?』


「そう。久しぶりだね。僕がいない間、沙織がお世話になったみたいで、色々ありがとう。これからはこっちに居るし、沙織の事も安心して?」


ーー『お久し振りです。別に先輩にお礼をされることはしていませんよ?わ・た・し・の、沙織ですから。今は何処で飲まれてるんですか?迎えに行きます』


「相変わらずだね。迎えはいいよ。帰りは僕が送るから。だけど、良かったら飲みに来ない?会社の同僚たちがみのりちゃんに会いたがってるんだよね」


ーー『私に?』


「そう。どう?」


ーー『………………分かりました』


「良かった。『まる太』って知ってる?」


ーー『はい、沙織と行ったことありますから』


「じゃあ、後で」


ーー『…………失礼します』


クククッ。
俺に対して警戒心たっぷりなのは相変わらずだな。

がっくりと頭を垂れた沙織に携帯を返して、みのりちゃんが来てくれることを伝える。半泣き状態の沙織は、あの大きな黒目がちの目が歪んで、庇護欲を掻き立てる。


あぁ、、、駄目だよ沙織。
三矢が赤く固まってる。
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