拗らせ女子に 王子様の口づけを


車に乗り込み、頭を振る。
駄目だ。せっかく今日は奏ちゃんと二人で出掛けるのに、楽しいことを考えよう。

運転席に乗り込んだ奏輔が不思議そうに見てきた。

「どうした?」

頭を撫でながら、んっ?っと覗き込む。
こんな甘いことして、『妹』だなんてさ。
私が諦められない言動ばっかりしといて、はっさり切り捨てるんだから酷い男だよね。

「んーーー?罪作りな人だわと思ってさ」

「なんだよ突然」

「なんでもないっ」

心外だと、言わんばかりに奏輔が目を見開く。可愛いなぁ、もぅ。

「ねぇ、奏ちゃん?先にご飯食べよ?映画、13時半からだからさ」

「了解。行きたい店はあるか?」

エンジンをかけながら、前方後方を確認して、静かに車を走らせる。
奏輔の車は国産の昔から愛用しているレガシィのワゴンタイプだ。車の免許を取ったときから乗っている、私も乗りなれた車だ。

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