苦しくて、愛おしくて
「凛は誰かに告白されたりしてないの?」
いそいそと、ベットを背もたれにジャンプを熟読中の凛に近づく。
「あ? されてねーよ」
うつ伏せの状態で手にしている漫画を覗き込むと、ちょうどバトルシーンだった。
「みんな心待ちにしてる感じね。イケメンは人生チョロくていいなあ」
イージーモードじゃん、と付け加えると
「アホか。ハードモード一択に決まってんだろ」
凛は眉間に皺を寄せながら私を悩ましい顔で睨む。
「どこが??」
「今とかな」
は? いま??
キョトンとしていると
パタンとジャンプが閉じられる。
「奈央、お前今日から俺の部屋来てもベット上がんの禁止な」
「え゛」
なんでまたそんな急に!