審神者、始めました
 着替えるのも面倒で、短大の教科書が入ったカバンと居合刀、そして念のためと真剣が入った袋を担いで道場の近くのスーパーで夕飯と翌日の朝食を購入してから家路に着く。
 えっ、何で真剣を持ってるかって?理由としては自身の防衛かな。何年か前、情勢を見かねた政府は、銃刀法を改正して帯刀を許可したの。因みに、居合刀は袋に入れて真剣を差してます。




 そして、もう少しで家に到着というところで、それは起きた。
 ?「ねえ、そこの君」
 歩『・・・!?誰だ!?』
 突然の呼び掛けに、私は、咄嗟にスーパーの袋を地面に置き腰の真剣に手を掛ける。
 周囲を見回すと、物陰から一人のスーツ姿の男性と狐とおぼしき謎の生物。
 ?「ああ、身構えなくてもいい。私はある役人でね、話をしたいんだよ」
 役人?そんなお偉いさんが、私に何の用?警戒しながらも構えを解き、立ち話もアレなので、家に招き入れた。
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