明日を見て 〜頑張れ、横山!〜
しゅうちゃんが運んできたビールを持って乾杯。

「お疲れ様ー。」

「てか、辰巳って、強いの?」

「うーん。どーだろな。そんな弱いつもりもないけど。」

前回勢いで、瑠依の部屋に行った事で、まさか辰巳とこんな風に2人で飲む事なるとかな。

やっぱりご飯だけ食べてる時とは違って、お酒がはいると前科もある訳で(笑)自重してたのにさ。

まぁ、こーなったら仕方ない。
そう割り切って、辰巳と飲む。

「ねー辰巳ー。」

「何?」

「あんた何人くらいと付き合ったのー?」

「瑠花さんより、少ないよ。」

「そりゃそーでしょ。いくつ違うと思ってんのよ。」

「7つ。」
辰巳が真顔で答える。

「わざわざいうな!そんくらい知ってるわ!」

「まぁ、瑠依は凪と付き合いだしてから他と付き合ってない訳だし、それでもちょっと少ないのかもな。」

「ふーん。そんなには遊んでないんだ。」

意外だった。高校の辰巳のイメージだと、まぁ、それなりにモテてる感じだったから、もっと多いのかと思ってたんだけどな。

「俺、好きじゃないと付き合わないし。」

「へー。格好いい事、素で言うタイプか。」

「なんだそれ(笑)」

笑った顔がね、うん、可愛いのは認めるわよ。

「瑠花さんは、年下は?」

「とりあえず下は今までないわねー。」

「そっか。なら、俺が最初だ(笑)」

「あはは。なるといいわね(笑)」

またまだ、お口じゃ私に勝てる訳ないだろ(笑)そう思いながらも、これはこれで、楽しいから、嫌になる。

7つも下じゃなければな……。

辰巳と同い年で、同じ学生なら、全然問題なく付き合ってただろうな。

きっと楽しいだろうし、辰巳も優しくしてくれて、それなりに幸せとか思っちゃう恋とかになったのか。なんて、思っていれば、酒のペースが早くなる。


とりあえず追加のお酒を飲みつつ、辰巳の今までの恋愛話をはかせ、私は結構酔ってきていた。
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