最低彼氏にはさよならがお似合い
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1ヶ月が過ぎた。
私と相川さんの関係の名前が変わったことを除けばなにも変わらない毎日が過ぎる。
高橋はいじられキャラのまま、たまに柚花ちゃんと顔を会わせれば仲良く口喧嘩をする。
水瀬の結婚騒動もあれからなにも噂は聞かないし、平野さんは変わらず水瀬と仲良くしている。
相川さんは職場では態度に変化は見られないけれど、プライベートになれば存分に私を甘やかしてくれる。
「夏帆、ぼーっとしてどうした?ご飯できたけど」
和食が並ぶ食卓につきながらついため息を落とす。
「なんだよ、嫌いなものでもあった?」
「いや、相川さんがなんでもできることは知っていたけど、なんかここまで家事完璧だと私の立場ないなって」
「なんだ、そんなこと。」
ほっとしたように笑い声をあげる相川さんはなんか、可愛い。
30半ばの男に使う形容詞ではないけれど、それがいちばんしっくりくる。
「俺は夏帆が家にいるだけで、幸せ満喫してるからいいんだって。」
さらりとはかれる甘い毒には今だ慣れず、相川さんに笑われる。
「ほんと、可愛いな」
「あんまりからかわないで」
「はいはい、早く食え。冷めるから」
さすがに食器を洗うくらいはしないと本当にダメな気がすると、言い張って珈琲を淹れて相川さんをソファに座らせる。
全力で甘やかしてくれる相川さんの横は居心地がよすぎるけど、それが当たり前になったらもう付き合ってるとは言えないと、思ってる。