私って、男運がないと思うんです


リアンの撮影日。

彼女と顔を合わせることになるんだと純粋に顔を見れる喜びがある一方、どんな反応をされるか恐いなとも思う複雑な心境のまま、現場に向かった。

ところが、そこに彼女の姿はなかった。

気になりつつも撮影をこなした後で、岡田に尋ねた。

「彼女、今日来てないの?」

「あ、咲季ちゃんですか。自分の仕事でちょっと大きめの案件入ったんで、そっちに集中することになったんですよ」

ちょっと不思議そうな顔で答えた。

気まずい思いをしないでよかったという安心感がちょっとありつつも、
このまま彼女との接点はもうないんだという喪失感が大きかった。

< 152 / 202 >

この作品をシェア

pagetop