私って、男運がないと思うんです

「陽、つかまって良かったよ」

そう嬉しそうに話す森さんと岡田さんの3人で向かったのは
今回お願いしたいカメラマンさんの事務所であるマンションの1室。
森さんとは同じ年で、新人の頃から一緒に仕事した仲とのこと。

「悪いな、今日の今日で来てもらって」

ドアを開けながらそう話すその人は
私を見つけて「あれ?」という顔をした。

「初めまして、中村咲季です。岡田さんの下で勉強させてもらってます」
と背の高い岡田さんよりも上にある顔を見上げながら、挨拶をすると

「あぁ、営業さん?珍しいね、岡田んとこに、女の子なんて」
と陽さんは名刺を私に手渡しながら言った。


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