絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
あたしは校長室で聞いた世田朱里の才能と言う言葉を思い出していた。


彼女はゲームの勝者だったのか。


それがきっかけで<mother>は世田朱里を評価しているということだ。


だけど、あたしはまだ半信半疑だった。


田之上君が死んでいるなんて聞いても、納得できない。


これはよくできたシナリオなんじゃないかと思て来る。


「あたし、田之上君の事が好きだった。朱里と別れたらいつかって、ずっと思ってた」


大森さんが小さな声でそう言った。


「だけど田之上君は死んでしまったって聞いて、もうなんだかなにもかもどうでもいいの」


そう言い、左右に首を振って見せる。


演技だ。


そう思ったが、男は持っていた箱を内ポケットに戻した。


「それなら、今回のバトルに参加すればいい。死ねば会う事ができる」


そんな冷たい言葉に、大森さんは小さく笑った。


「そうだね……でも、バトルは最後まで見届けたいな。みんなが本当に勝てるかどうか」


「いいだろう。お前はバトルの最後まで生かしておいてやろう。その後自殺すればいい」


男はそう言い、大森さんを体育館へと誘導したのだった。
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