絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
☆☆☆
3年C組の井森先輩と神田先輩は先月付き合い始めたばかりだったらしい。
井森先輩は1年生の頃から神田先輩に思いを寄せていて、やっとその気持ちを伝える事ができたのだそうだ。
「心中か……」
あたしは小さく呟き、2人の死体に手を合わせた。
「なんで、こんなことしたのよ……」
そんな声が聞こえて来るけれど、あたしは2人が羨ましいと感じていた。
<mother>のゲームのコマになって死ぬよりは、好きな相手と手を取り合って死ぬ方がいい。
きっと2人は永遠に幸せになれる世界に飛び立ったんだ。
「朱里、変な事考えてないでしょうね?」
2人の死体をボーっと見つめていたあたしに、彩美がそう声をかけてきた。
「え?」
「心中した2人が羨ましいとか、考えてるんじゃないでしょうね?」
彩美のその表情は怒っているように見えた。
「そ、そんなこと、考えてないよ」
あたしは慌ててそう言った。
彩美は、あたしと翔吾が心中未遂をしたことを知っている。
3年C組の井森先輩と神田先輩は先月付き合い始めたばかりだったらしい。
井森先輩は1年生の頃から神田先輩に思いを寄せていて、やっとその気持ちを伝える事ができたのだそうだ。
「心中か……」
あたしは小さく呟き、2人の死体に手を合わせた。
「なんで、こんなことしたのよ……」
そんな声が聞こえて来るけれど、あたしは2人が羨ましいと感じていた。
<mother>のゲームのコマになって死ぬよりは、好きな相手と手を取り合って死ぬ方がいい。
きっと2人は永遠に幸せになれる世界に飛び立ったんだ。
「朱里、変な事考えてないでしょうね?」
2人の死体をボーっと見つめていたあたしに、彩美がそう声をかけてきた。
「え?」
「心中した2人が羨ましいとか、考えてるんじゃないでしょうね?」
彩美のその表情は怒っているように見えた。
「そ、そんなこと、考えてないよ」
あたしは慌ててそう言った。
彩美は、あたしと翔吾が心中未遂をしたことを知っている。