絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
あたしが心中への憧れに近い物を持っていると、思っているのだ。


「心中なんて相手の未来を消す行為だよ」


彩美がキツイ口調でそう言った。


やっぱり怒っているみたいだけれど、昨日みたいにあたしを責めるものではなかった。


あたしの事を心配してくれているのだ。


「……わかってる」


「朱里は生きなきゃダメ。翔吾君のためにも」


その言葉があたしの胸にズシンッと重たくのしかかって来たのだった。
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