絶叫脱出ゲーム③～クラスカースト～
☆☆☆

生徒たちがどんな状況だろうと、次のバトルは始まる。


男はステージ上から生徒たちを見下ろして今まで以上の満面の笑顔を浮かべていた。


気持の悪いその笑顔に吐き気が込み上げて来る。


「それではみなさん、次のバトルの時間です！」


いつものように2人の男が拍手を送る。


早く発表してほしいという思いと、聞きたくないという思いが押し寄せて来る。


「みなさんそろそろバトルに馴れた頃でしょう。そうなってくると面白味がかけて来る。そこで、今回から新しいルールでバトルをしていただく事にします！」


男の言葉に体育館の中がざわめいた。


「新しいルールって？」


「なに？　怖いよ」


そんな声があちこちから聞こえて来る。


あたしはゴクリと唾を飲み込んで男の次の言葉を待った。


全校生徒のバトルが終わるまでこの調子で続いて行くとは思わなかったけれど、ルール変更となると不安が、胸をよぎった。


新ルールになった直後に選ばれるのは不利だ。


混乱と不安であちこちから泣き声が聞こえ始めていた。
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