イマカレモトカレ 永遠の愛は?


「あたしも兄弟が居たらなぁ~
父さんたちなんで一人っ子にしたのかな?
下に妹とか弟が居たらよかったのに!」


「うん?聞いてないのか?」


「えっ?」


「乃愛ちゃんを産んだあとに
次の子を妊娠した時
子宮の病気になって
泣く泣くもう産めなくなったんだよ」


「うそ・・・
それって癌?」


「そう 早期発見だったから
良かったけどだから乃愛ちゃんは
3歳のときは一年くらいここで過ごしてたんだよ」


「だからか・・・
ここへ来ると懐かしく思えるんだ」


知らなかった
そんな母の事


「だからどうしても
乃愛ちゃんに対して
愛情を注ぎすぎるところもあるんだよ」


「愛情?そんなことないよ
嫌がらせだし!」


「きっと今頃後悔してるよ」


「無いね!」


「もぉーーー・・・
帰るころには少しはお母さんへの
気持ちも変えなさいよ
おばあちゃんは板挟みになりたくないからね」


「わ・か・り・ま・し・た!!!」


「それなら晩御飯まで
散歩して来なさい」


「いいよ!手伝うよ!」


「いいから!
おばあちゃんが腕をふるって
美味しい料理を作ってあげるから」


「うん じゃあ海を眺めてくるね
あっ!母さんから電話があっても
ここに居るとか言っちゃだめだからね」


「はいはい」


なげやりなおばあちゃんの返事だった。







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