イマカレモトカレ 永遠の愛は?


「今日は泊まっていきなよ」


母に言われ 寝るのは久々自分の部屋。


本棚にあるアルバムを手に取った。


3年4組 懐かしいなぁ~
みんな仲良しだったもんな。


高2だったとき
あたしが貴弘のことを好きになって
告白したっけ。


でも返事は
『オレは年上のスレンダーな女性じゃないと
付き合わない』と振られた。


何度も当たっては砕けていたら
貴弘の方が
『お前って折れないヤツだな~
そんなところが気に入ったわ』
とやっと付き合えるようになった。


アルバムに写る貴弘の顔を指で撫でる
髪の毛をツンツンと立たせてセットしている
見るからに真面目な男の子には見えない。


バイクをブンブン鳴らせて家へ来た時には
母親に怒られたっけ
『あんな不良にみたい人と付き合うのは
やめなさい!』って・・・。


でもいつしか言わなくなった
それは貴弘がうちの親に会ったときでも
ちゃんと挨拶をするし礼儀はあったから・・・。


貴弘もあたしの親に怒られまいと自宅の近くで
バイクのエンジンを切って押して家まで来ていたから。


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