恋の処方箋SOS
03
「えっ?比嘉先生は?」
「龍太郎なら用事があるから急遽休みだ」
私が俯いていると内海先生が更に言う
「今は自分の心配をしたらどうだ?打撲と骨折ぐらいですんで本当に運がよかったんだな
龍太郎の簡易治療のおかげだな」
私は半ば聞いてなくただ壁を見つめていた
龍太郎に会いたい、嫌いじゃない、じゃあ好きなのか?反芻する好き好き
頭いたくなってきちゃった
私はまた意識を手放した
だって私はただこの世界を泳ぐ金魚なんだもん
次に目覚めたのは姉の声と看護師たちがざわつく声
なにがあったのだろう
「比嘉先生よ」
「やっぱりかっこいいわね」
白衣を翻しながら歩く姿、左手にはカルテ、眼鏡をかけていたから一瞬、誰だかわからなかった
「起こしたか?お姉さんを連れてきた」
えっとそれはどっちの意味?
龍太郎こんなに背たかかったけ?
「あっえっ」
「悪いな隣りの病室に用があるから来ただけだ」
「龍太郎あのね」
「急いでるんだ」
「今日、休みだってきいてたから」
「俺がどんな時間にこようとおまえに関係ないだろじゃあな杏子」
いま杏子って呼んだよね?
私、素直じゃないのわかってるわかってるけどやっぱり言わなきゃ
「龍太郎」
あっえっ声が被った?まさかね
見れば内海先生もそこにいたわけで
いつからいたんだろう
「内海先生、身内の人間よんできましたよあと頼みましたよ」
龍太郎が行っちゃう、私は手を伸ばそうとしてバランスを崩しあろうことベッドから落ちる
普段なら痛いですむんだけど自分じゃベッドにあがれない
最悪
「なにやってんだよおまえは自分のこと心配しろよ」
龍太郎に抱き抱えられてベッドに戻ると内海先生が言う
「龍太郎、カルテもらってくぞ隣の患者は任せろ」
内海先生はさらりと言うとにっこりと笑って行ってしまった
俺は状況を説明する前にベッドボードの担当医師のところに自分の名前をいれた
「あなたは医者なんですよね今回の件、公にさせてもらいます
それがイヤなら二度と杏子に近づかないで」
「さっき俺は言いましたよ責任をとると」
「龍太郎は悪くないの私がいけないんだもん
お姉ちゃんちょっと待ってて龍太郎と話したいの」
やっと龍太郎と二人になれた相変わらず不機嫌だけど
「杏子」
「龍太郎」
「なんだよ?」
私は決心してゆっくりと言った
「ずっと前から好きでした」
「はあ?俺のセリフ台無しにしたな?」
「えっ?」
「さっき責任とるっつったろ
おまえのことほっとけなくて誰にもやるつもりもなくて気づいたらおまえのことしか考えれなくなってた」

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