オフィスの野獣と巻き込まれOL

株主総会を開くにあたって、
事務局が置かれ、総務部が中心になって会を進めていくことになっている。

いつもの年なら総務部だけではなく、人事部、経理部、営業や生産部門からも、実務に精通した人たちが出席して株主総会が開かれる。

ところが、今年の総会は違っていた。

例年通り、事務局はちゃんと置かれたのだけれど。

総務課のメンバーに堀川課長が加わって、課長が彼らの指揮を執っていた。

どうやら、途中で計算書類などの報告事項に、
大幅に修正が入ることになったから、そういうことになったらしい。

今も堀川課長は、総会に向けて事務局のメンバーに説明をしている。


堀川課長は、総会の運営部の人たちの前に立って指揮を執っている。

「いつも取り仕切ってるメンバーより詳しいってどういうことだろう」

私は何気なく山科君に聞いてみた。

「そりゃあ、ニューヨークでコンサルタントしてたんだから、こんなの朝飯前だろう。
ちらっと去年の資料見れば、すぐに対応できるさ」

「そうなんだ」

ちなみに、堀川課長の所属は経理部だ。

経理部の課長が取り仕切るなんて、あんまり聞いたことがないそうだ。

もちろん、そんなこと私が知る訳ない。

山科君から教えてもらったことなんだけど。

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