オフィスの野獣と巻き込まれOL


信じられないことに。

昨日の親密な態度は、朝の靄と一緒にどこかに消えていた。

奇跡的に表れたと思った恋人は、関係を終えて一刻も家に帰りたいと思う、冷たい情人に成り下がっていた。

「君との関係は今、ここだけのものだ。

夜が明けたら何も残らない。

俺に会いに来た時から、分かってたはずだろう?

だから、約束はしない。次はないからね」


私は、全身に冷や水を浴びたみたいに立ち尽くした。

何か言わなきゃいけないのに。

舌が凍り付いたみたいに動かない。

頭が真っ白になって何も言えなくなった。



「ここだけのもの?」どういう意味なの?

「説明するまでもないだろう。
君と寝るのもこれっきりだ。4ラウンドもしたんだ。十分だろう」
< 35 / 349 >

この作品をシェア

pagetop