オフィスの野獣と巻き込まれOL
私は、亜美にサンドウィッチを一つ渡す。彼女はいつもよりも小さめのお弁当箱を持ってきていた。

山科君、亜美にも一袋買ってきていた。亜美の好きな卵サンドだった。

私は、野菜の挟まったサンドウィッチを亜美にあげる。

「ありがとう」亜美の屈託のない笑顔に癒される。

ほっとしたのもつかの間。


「そういえば、金曜日どうなったの?デートだったんでしょう?義彦君と話しできた?」

「うっ……」亜美からの痛恨の一撃。



今度は、サンドウィッチをのどに詰まらせそうになった。

「何やってんだか。バカ。飲めよ。ほら」

山科君がまだ開けてない、お茶のペットボトルを渡してくれた。

「ありがとう」

むせて苦しんでる私に、山科君は、胡散臭さそうな目を向ける。


「へえ、週末って義彦君とデートだったの。その話ぜひ聞きたいな」

山科君が腕組みをして追い打ちをかける。

「期待するほど、大したことはなかったから」

もうこの辺で許して。すみません。


義彦君と出かけるなんて、嘘つきました。

説明すると絶対怪しいって言うだろうと思って、正直にいませんでした。

「へえ、そうなんだ」亜美が楽しそうに聞いてくる。

亜美、大丈夫じゃないってさっき言ったよね。

そのことと、昨日のことは無関係じゃないんだけど。

私は、もう止めてという目で彼女に懇願する。

「フレンチのディナーだったんでしょう?美味しかった?」亜美が無邪気に質問する。

「うん。味はすごく良かったよ」味は。

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