オフィスの野獣と巻き込まれOL
「親しくなりたいとか、交際したいとか。そう言うんじゃないんの。
だから安心して。本当に知りたいことがあるの。それだけだから」
「それだけなら、いいけど。絶対に近づくな。美帆の手に負える人じゃない。
関わると同じように苦しい思いするだけだぞ」
「うん」それは、もう経験してる。
わかってるから。
「で?なにを知りたいんだ?」
「これは、何?」
私は、堀川祐一から渡された伝票を山科君に見せた。
「なんだこれ」口ではそう言ったものの、この伝票がどういう意味を持つのか。
山科君はすぐに気が付いたみたいだ。
「どこで手に入れたとか、誰にもらったとか言わないよ。
ただ、この伝票に書かれた会社のことと、他にもこういう伝票がないか調べて欲しいの」
「お前なあ……」山科君があきれてる。
やっぱ、私はバカだ。
「それから、もう一つ、お願いがあるの」
「なに?」
「山科君、私と親しいと堀川課長には言わないで欲しいの。
課長の前では、私のことを見ても他人の振りして。
お願い。
課長には、知り合いだって言わないで欲しいの」
「いいけど。どうしてそんなことするのさ」
「うん、その方がいいかなって気がするの。まあ、何となく」
「変なヤツ」