オフィスの野獣と巻き込まれOL
「何でわかったの?」
「こっちに来て、ここに立ってみろ」
私は、言われた通り素直に行動にする。
エレベーターの扉は、金属製でピカピカに磨き上げられていた。
確かに鏡のようにきれいだけど。
それがどうかしたの?
でも、彼の横に立って言われた方向に顔を向けると、まるで、直接目で見るように観葉植物の姿がばっちり映っている。
「えっと、その」私は、がっくりとうなだれた。
こんな回りくどい事しないで、素直に待っていればよかった。
キモは、冷ややかな目を向けている。
きっと、私のこと、アホだと思ってるんだろうな。
「乗るのか?」ボタンを押さえながら彼が言う。
「えっと……」
「乗らないんなら、閉めるぞ」
「いえ、乗りります!」慌てて乗り込む。
「ここで、待ちぶせしてどうするつもりだったの?」
「どうするって?」
「隠れてるって事は、俺に知られないようにあとを付けたかったんだよな?
どうやって、後付けるつもりだったんだ?
階段駆け下りて、エレベーターより早く階段降りるの?」笑い転げてる。
「いえ、そのことは……」考えてなかった。
顔を知ってるんだから、一緒にエレベーターに乗り込むわけには行かないんだった。
そんな事にも気が付かない私って。
「何で待てたの?」