臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
「さすがに“婚活します”と宣言されていたから、事業部の件が片付いてからにしようと思っていたんだが……見合いするとか、ふざけてんな。お前」

まだしてないし、お見合いは明日だし。

「しかも、会社辞めるとか聞いたら、ムカつくだろ」

会社辞めるとかは、結婚してからのお話でしょう?

私だってそんな急に会社辞めたら路頭に迷う。

だいたい、明日のお見合いの相手とすぐに“結婚しましょう!”とか、なるはずがなく……。

「社長は、私が好きなの?」

「好きでもない女を口説くか、馬鹿」

「だって……口説かれた記憶はないんですけど」

「そうだな。俺が自覚したのは、かなり最近の話だから」

最近の話? 最近は接点すら無いはずだけど……。

「お前が人の誘いを蹴って、昼飯を孝介と同席してた事があったろう?」

からかうように言われて思い出したのは、詩織と同席していた飯村さんとお昼ご飯食べた時のこと。

そういえば、あの時も私はデスクまで追い込まれたなぁ。


「見境なく嫉妬したんだよな、あれ」

溜め息混じりの呟きに、目を丸くした。


……嫉妬? 社長が飯村さんに嫉妬したの?

じわじわと囁かれる内容に恥ずかしくなってくるけど、あくまで社長は真面目な顔をしている。

「あれで気がついた。それで少し反省もした」

「……反省?」

「いや。もう自宅に連れ帰って、監禁しとくかなとか考えてたから、それじゃあ犯罪だろうなって」

真面目な顔して、何を怖い事考えていたんですか!
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