臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
そう言っている間にも誰も乗らないエレベーターはスムーズに地下駐車場に着いて、社長は目の前の黒光りする車を一瞥した。
運転手の小杉さんが帽子に制服の姿で立っていて、彼は、私と社長を興味深そうに待っていて、目が合ったから笑顔で挨拶を交わす。
小杉さんは50代くらいかな。若かったらいい男間違いなしのロマンスグレーだよね。
「……小杉。待っていてくれたのに申し訳ないが、今日は自分で運転するからいいぞ」
小杉さんは社長と私を交互に見て、不思議そうに首を傾げ……。
「お泊まりですか?」
そんなわけあるかー!
思わず目が据わった私たちに、小杉さんは苦笑する。
「違うみたいですねえ」
「お前はどうしてそう、ズケズケと思ったことを口にするんだ」
「そりゃあ、坊っちゃんを20年も送迎しているからでしょう。では、お邪魔虫は遠慮なく帰ります」
小杉さんは被っていた帽子を取って軽く挨拶すると、運転席に座るなりさっさと車を走らせた。
車の影がなくなると、ちらりと社長を見上げる。
「20年来の小杉さんにも、事実は伝えていないんですか?」
「知らない人間は少ないほど、真実味がでる。それにデートであることには変わりない」
デートか……デートねぇ。
「まさか生まれて初めてのデートの相手が、社長になるなんて夢にも思いませんでした」
「うん? デートも初めてか?」
初めてですとも。
運転手の小杉さんが帽子に制服の姿で立っていて、彼は、私と社長を興味深そうに待っていて、目が合ったから笑顔で挨拶を交わす。
小杉さんは50代くらいかな。若かったらいい男間違いなしのロマンスグレーだよね。
「……小杉。待っていてくれたのに申し訳ないが、今日は自分で運転するからいいぞ」
小杉さんは社長と私を交互に見て、不思議そうに首を傾げ……。
「お泊まりですか?」
そんなわけあるかー!
思わず目が据わった私たちに、小杉さんは苦笑する。
「違うみたいですねえ」
「お前はどうしてそう、ズケズケと思ったことを口にするんだ」
「そりゃあ、坊っちゃんを20年も送迎しているからでしょう。では、お邪魔虫は遠慮なく帰ります」
小杉さんは被っていた帽子を取って軽く挨拶すると、運転席に座るなりさっさと車を走らせた。
車の影がなくなると、ちらりと社長を見上げる。
「20年来の小杉さんにも、事実は伝えていないんですか?」
「知らない人間は少ないほど、真実味がでる。それにデートであることには変わりない」
デートか……デートねぇ。
「まさか生まれて初めてのデートの相手が、社長になるなんて夢にも思いませんでした」
「うん? デートも初めてか?」
初めてですとも。