失恋した直後のラインは甘い囁き
水族館を満喫して私達はフレンチレストランに入った。


ワインで「乾杯」とグラスを鳴らした。


次々と運ばれてくる料理は絶品で私は「美味しい」を連発した。


そんな私を智也は暖かい眼差しで見守る。


デザートも食べて私達は食後のコーヒーを飲んだ。


「あー今日のデートは最高だった」


と私は言った。


「理央の嬉しそうな顔見れて俺も最高だった」


と智也は言った。


その言い方がどこか哀しそうで私は智也を見た。


「今度、新しい医師が三人入る。だから俺はシフト通り休みが取れる」


と言った。


「本当??」


私は嬉しそうな顔をしていたはずだ。


そんな私を見て、智也は躊躇しているようにも見えた。


「引継ぎが終わったら俺はニューヨークに行く」


と言った。


「ニューヨーク?」


私は何を言い出すのかと思った。
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