私に恋してくれますか?
車がトオルくんの家に着くと、
トオルくんが飛び出して来た。

「ピーコ!」と車を降りた私をギュッと抱きしめる。

「巻き込んでごめん。こんなつもりじゃなかったんだ。」
と苦しそうな表情で私の瞳を見つめてくる。

「そういうつもりでなくても、雛子さんを巻き込んだのは事実です。」
と水城さんが私からトオルくんを引き離す。

「だれ?」とトオルくんが私の顔を見る。

「雛子さんの父親の秘書です。
雛子さんがここで働くのは良くないと思っています。
雛子さんも同意してくれました。
今日、明日で、ここにいる吉野に引き継ぎをして、
雛子さんはルピナスに戻ります。」とトオルくんの顔を見た。

「なにいってる?
ピーコが同意したなんて嘘だ…。」と唖然とした顔をする。

「トオルくん、事務所で話そう。」
私はトオルくんの腕を掴んで家に入る。

トオルくんは唇を噛み締めて、黙ったままだ。





< 104 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop