私に恋してくれますか?
月曜日。私はマスクをして仕事に出かける。
熱はすっかり下がって、咳が少し、残っているだけだ。

いつもの通り仕事を終えると、トオルくんからラインが入っていた。

『ピーコ、元気になった?』という言葉に

『もう、すっかり元気。
ご心配をおかけしました。
今日は週末サボった部屋の掃除をしなくっちゃ。』

と返信して、マンショにたどり着くと、トオルくんが目の前に立った。

「ピーコ。会いたくなって来ちゃった。」と照れた笑顔が嬉しい。

「トオルくん、会えて嬉しいけど…
部屋が片付いてないから、外で、ご飯でも…。」と言ったけど、

トオルくんは私の首に顔を付け、

「ヤダ。ピーコにキスしたい。早く鍵出して。」と耳元で囁く。

「か、風邪を引いてるから、うつると…。」と言っている途中でも耳を甘噛みしてくる。

「こっ、ここでそんんなことされたら困ります…」とトオルくんの体を押すと、
不機嫌な顔で
「部屋ならいいだろ。鍵開けて。」と私の手を掴んで歩き出した。

私達はカードキーをかざして、マンションの中に入る。

トオルくんはエレベーターの中でも私をしっかり抱きしめ、頭にキスをする。

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