私に恋してくれますか?
トオル君はいつも通りの顔で仕事を始め、
私も、コーヒーを淹れる事にした。


コーヒーの香りが私の気持ちを落ち着かせる。

トオル君は私の恋人って訳じゃなくって保護者だ。

酔って抱きしめてきたとしても、
トオル君にとっては普通の事だ。
日本人と思わなければ、ハグも普通だ。
大丈夫。
私はこの間、静子さんが手土産に持ってきてくれたルピナスのクッキーを齧る。
ピスタチオのクッキー。

トオル君がいなければ、お見合いは避けられなかった。

感謝しよう。


コーヒーにクッキーを添えて、トオル君のテーブルに置くと、
「これって美味いよね。」と私の顔を覗く。

私が微笑むと、ちょっと安心したように見えた。


「おはよう」と左近さんと桜井さんがやって来て、
また、新しい1日が始まった。

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