私に恋してくれますか?
疲れ切った私はスーツケースから必要な荷物だけを出し、
頭からシャワーを浴びた。

嗚咽が漏れる。

私はトオルくんの恋人だったよね。

何度も自分に聞いてみる。

トオルくんの笑った顔や、私の頬を撫でる指先を思い出す。

私はトオルくんが好きだよ。

トオルくんにとっては、これまで何人もいた
恋人のひとりなのかもしれないけど…



私は泣きながら、髪を乾かし、ベッドに入った。
もう、今日は眠ろう。

スマホは電源を切ったままにしておいた。

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