もう二度と昇らない太陽を探す向日葵
ねぇ、陽本君。君のことを呼んでる子がいるんだけど、ちょっとだけいい?
と、そんな風に志之が彼へ話しかけているのが想像できた。
すると、志之の方を見ていたはずの彼が、ゆっくり私の方へと顔を向ける。その瞬間に、彼の長い前髪から覗いた瞳とばっちり目が合ってしまった。
不覚にも私の心臓は、高く、大きく跳ね上がった。
尋常じゃないほどの胸の高鳴りが、私の中にある何か大事なものをどんどん掻き消していくような気がした。
彼を見てからずっと感じている変な違和感。何か大事なものが欠落してしまったような気がする不思議な感覚を抱きながら、私は彼がこちらへやって来るのを待った。
ゆっくりと席から立ち上がった彼が、真っ直ぐ私のところまでやって来る。
あと、5メートル。
4メートル。
3メートル。
こうして私は、〝未来〟だったはずの〝今〟という時間を、またひとつずつ刻み始めた────。
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